インタビュー記事「アメリカンファミリー生命保険会社様」

 

日本初のがん保険販売から、代理店制度で日本を代表する保険会社に。
アヒルのテレビCMでお馴染みの「アメリカンファミリー生命保険会社様(以下アフラック)」は今年で創業40周年を迎えます。
今回は、アフラック広報部広報課の鈴木様と森脇様にお話を伺いました。


 
協会)本日はよろしくお願いします。初めに、御社で扱われている商品と、現在の代理店数についてお教えください。
森脇様)
はい。当社を代表する商品はがん保険と医療保険ですが、その他にも死亡保険、年金保険や学資保険など幅広い商品ラインアップを揃えています。代理店数(1989年から「アソシエイツ」と改称)は、個人タイプと法人タイプを合わせて約15,000店。実際に販売いただいている募集人の数は12万人を超えます。

協会)ありがとうございます。すごい数ですね。御社が代理店制度で成功されているということは有名ですが、いつ頃から代理店の制度をスタートされたのですか?
鈴木様)
当社は1974年に日本で設立されましたが、がん保険を世界で初めて開発・販売したアフラック米国本社(以下、米アフラック)の日本支店として事業をスタートしました。
代理店の制度は、設立当初から採用しています。

協会)なるほど。それは代理店の方が効率的に販売できるという戦略があったからなのでしょうか?
鈴木様)
アフラック日本社は当時、損害保険の代理店を営んでいた創業者の大竹美喜(現最高顧問)が、米アフラックから日本進出を打診されたことからはじまりました。当初、がん保険は前例のない保険商品であったことから大蔵省(当時)だけでなく厚生省(当時)からも承認を得なければならず、事業許可取得まで約4年もかかりました。
少ない資金とゼロといっても過言ではない知名度でどうやって事業を拡大していくかを考えたとき、日本の生命保険業界で初となる代理店での販売制度の採用に至ったのです。

協会)そこからどのように代理店展開されていったかご存知の範囲内で教えていただけますでしょうか?
森脇様)
はい。初めは企業の系列代理店という形で展開していきました。従業員を大勢抱えている大企業のグループ内に保険代理店を立ち上げてもらい、従業員向けの福利厚生にも役立てていただくと同時に、販売手数料をお支払いすることでビジネスとしても成り立たせるという形です。
当時は1973年に始まったオイルショックの影響もあり、多くの企業が事業の多角化を求めていたこともあり、その流れに乗ったとも言えます。
その後は、個人の代理店、法人の代理店に加えて、第一生命や大同生命、日本郵政グループとのがん保険の業務提携、日本全国の金融機関による保険商品販売(保険窓販)など提携チャネルを拡大させてきました。

協会)代理店制度を成功させる秘訣として「教育」があげられますが、貴社では何か特長がございますでしょうか?
鈴木様)
今でこそ「がん」と言えばみなさん知識をお持ちですが、設立当初は大変な苦労があったと聞いています。がん保険の販売を開始した当時、がんは不治の病と恐れられていて、本人への告知もほとんど行われていない状況でした。そんななかで、がんはどのような病気で、治療にどれくらいお金がかかるのかなどをお客様一人ひとりに丁寧に説明する必要がありました。
森脇様)
今でも教育の内容はがんに関する研修が中心です。これは創業者の「がん保険は日本のために絶対に役立つ!」という強い想いが受け継がれているからに他なりません。
教育プログラムには、この他にも当社が扱うすべての商品研修や提案営業のためのスキルやコンプライアンスなど代理店ビジネスに不可欠な内容をすべて網羅しています。

協会)多くの代理店様を教育するには場所も時間も必要ですが、どのように実施されていらっしゃるのでしょうか?
森脇様)
当社は全都道府県に営業拠点を設置しており、現在は88の営業部・支社があります(2014年3月末現在)。
当社は、お客様から寄せられる保険に関する幅広いご相談・ご要望に対して、豊富な知識に基づいた適切なお客様対応ができるよう、代理店の特性に応じた体系的な研修・教育体制を構築しています。当社独自の代理店向け研修プログラムは、代理店の成長レベルに合わせた段階的なプログラムで構成されており、商品知識をはじめ、マーケット開拓、医的知識など幅広い知識の習得、販売及びコミュニケーションスキルの向上などに重点をおいた内容となっています。保険販売の基礎知識の定着や当社の主力商品であるがん保険や医療保険と死亡保障を組み合わせた「総合保障提案」について習得できる内容となっています。また、がん保険や医療保険など第三分野の保険商品に関する知識、販売スキル向上を目的として、がん治療をはじめとする医療環境の理解、公的医療保険制度をふまえたがん保険、医療保険の販売話法の習得など、テーマ別研修を適宜実施し、継続的な学習機会を設けています。
例えば創業1年以内の代理店は基本的に週に1度支社に集まっていただき、知識研修のみでなく、提案話法ロープレを披露していただき、それぞれ独自の提案話法を披露し合うことで、レベルアップに役立てていただいています。

協会)なるほど、そのアイデアは素晴らしいですね。誰もが同じ内容を話すマニュアル化とは真逆です。他に代理店展開している企業様にも非常に役に立つお話だと思います。

協会)最後に、今後の課題などがあれば教えてください。
鈴木様)
今後は代理店に対しても規模や特性に応じた体制整備が義務付けられる動きがあるなど、代理店を取り巻く環境は大きく変わろうとしています。そうしたなか、創業以来、代理店制度を採用している当社としては、保険募集規制の強化を踏まえながら、これまで以上に強固な募集管理態勢の構築に努めていく考えです。 
 
協会)ありがとうございます。鈴木様、森脇様、本日はお忙しい中、貴重なお時間を頂戴致しましてありがとうございました。


 
 
<会社プロフィール>
会社名:アフラック(アメリカンファミリー生命保険会社)
所在地:〒163-0456 東京都新宿区西新宿2-1-1 新宿三井ビル
代表者:日本における代表者・社長 外池 徹
設立:昭和49年(1974年)
ホームページ:http://www.aflac.co.jp/
アソシエイツ(代理店)募集サイト:http://www.aflac-as.com/

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