中国での代理店ビジネスの注意点
- 2018/4/17
- コラム
「中国での代理店ビジネス」でも記載したとおり、大企業や信頼できる方からの紹介だからと実力を読み間違え、中国での代理店ビジネスに失敗するケースがあります。つまりしっかりとした調査をしない「思い込み」による失敗です。
それ以外にはどのような失敗があるのでしょうか。他に挙げるとすれば「契約」です。例えば、上海で代理店が見つかったとして、その代理店が中国国内の総代理店としての契約を求めてくる場合があります。その代理店が全国的に活躍している場合はまだしも、上海でしかネットワークがないにもかかわらず、北京や広州での総代理を求めてきた場合、どのように対処すればいいでしょうか?
私どもは、「まずは半年くらい上海の代理店と付き合ってみて、それから能力を判断のうえ、更に半年くらいの期間を設けて総代理の権利を与えてみてはどうでしょうか。ただし、代理店の選定基準を同時に設けることが望ましい」とアドバイスしています。
こういった「販売権」に関する契約に注意しなければいけないだけでなく、「技術保護」についても注意が必要です。ここを間違えると、貴社のノウハウが全て代理店に持っていかれる可能性があります。
この問題を防ぐには「絶対に守るべき技術」と「オープンにする技術」とに分け、貴社が中国で行うことと代理店が行うことを分ければ良いです。このあたりは中国での代理店ビジネスを考える前から準備すべきでしょう。
その他に「契約」で注意しなければいけないこととして、「契約の解除」があります。中国では代理店保護法は定められていませんが、代理店の利益を保護する法律上の規定があります。正当な理由なしに継続的な契約を解除するときは、補償を請求される可能性がありますので注意が必要です。
(文責:株式会社エンジョイント 代表取締役 北原輝和)
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