インタビュー記事「日本オイスター協会様」

 
不況と言われる飲食業界において、活気を見せるカキ業界。その立役者が「日本オイスター協会」である。
同協会は、カキ生産者と、提供者(飲食店)、消費者、を「仕組み化」によって結びつけた。
その手法みはマーケットを育て、販売者に活躍の場を提供する代理店組織作りにも通じ、学べることが多い。
今回、世界を飛び回る同協会の創業者にインタビューすることができました。

 

日本オイスター協会とは?

2005年に創設された日本オイスター協会は、食あたりしてしまうカキのマイナスイメージの払拭と、日本のカキ文化を世界に広めたいという想いでスタートする。実は、日本のカキは、非常に生命力が強く”種”として世界の80%のカキの元になっている。ところが商業的には日本のカキの輸出量は毎年ゼロで、日本の種を使ったアメリカ産、オーストラリア産のカキが世界的に出回っているというのが現状である。

日本オイスター協会は、今回紹介する3つの手法でオイスターの社会的地位を築き、カキ業界に潤いをもたらしている。そればかりか、各国の大使館や水産業の代表クラスが情報交換にやってくる、いわばカキを通じた日本と世界の玄関口にもなっている。2011年3月11日の大震災で壊滅的打撃を受けた三陸のカキを、フランスの協力のもとに復興させたプロジェクトも同協会がなければ実現しなかったかも知れない。

同協会のホームページを訪れると「オイスターマイスター」「グランオイスターマイスター」達の顔写真が並ぶ。そして「無料で楽しめるオンラインかき検定」という文字が目を引く。Jr.オイスターマイスターは約5,000名。この1人ひとりがカキのファンで、お店である提供者の元に複数のお客様を伴って来店するという仕組みだ。

日本と世界の橋渡しをし、国内のカキ業界のビジネスを成功に導いているそれが「日本オイスター協会」です。

 
日本オイスター協会ホームページ
http://oysters.jp/
オイスターマイスターCLUB facebookページ
https://www.facebook.com/kakitabe

 

成功の秘訣①「業界の情報を一つにまとめる」

創業者は元々は異業界出身。フランス出張中にフランス人から(カキの本場である)日本人が来たと歓迎を受け感銘する。帰国後、偶然オイスターバーの経営者から日本でカキの消費量を増やしたいという相談を受け調査を始める。そして日本のオイスターバーは、他の国のように商業的には成功していない現状を知り業界の活性化に乗り出す。

始めに着手したのはカキの情報を集めた「カキぺディア」http://kakipedia.org/の作成。なぜカキにあたるのか、その原因と対策。その他にもカキの旬に関する情報や、二日酔いとの関係など、様々な情報を提供し、カキのことを調べると協会にたどり着くような仕組みを作り上げた。

一見すると真似しやすそうだが、ユーザー(お客様)の遊び心をくすぐる仕掛けは容易ではない。ユーザーからのコメントに丁寧に返すなどの運用経験も必要だろう。

 

成功の秘訣②「業界のファンを見つけて育てる」

カキはおいしいし、ファンも多い。しかし生産者や提供者が気を抜くと食あたりしてしまうという食品でもある。この食あたりを根絶するために、国が定める基準とは別の安全基準を設け、生産者や提供者に基準をクリアするように求める。そのために作ったのが「オイスターマイスター制度」である。

まずインターネット上で受けられるジュニアオイスターマイスターは、誰でも無料で何度でも受けることができ、希望すれば3,150円で認定証も発行してもらえる。合格者(約5,000人)は提携店に行って資格があることを示せば割引などのサービスを受けることができる。

カキファンは、カキペディアから誘導されるようにこの検定を知り、インターネット上で検定を受ける。何度かチャレンジしているうちに大好きなカキの知識が深まり合格する。そして協会が推薦するいくつかの提供者(店舗)を知ることになり来店。店員さんとも必然的に仲良くなり常連化。口コミにもなり協会や、提供者のもとに別のファンを連れてくるという仕組みだ。

 

成功の秘訣③「業界の信頼を高める」

ジュニアオイスターマイスターのワンランク上にはオイスターマイスターの認定がある。これはカキを実際に取扱っている責任者で、協会が実施する検定を受けることと、これも協会独自の安全基準と衛生管理基準をクリアしていなければ合格することができない。この活動が合格/不合格に関わらずカキの安全性を全国に波及させ、食あたりを根絶するのに一役かっているのは間違いなさそうだ。協会のホームページには顔写真が載り、業界自体の安全性、信頼性を高めている。その様子は、スーパーに並ぶ野菜に生産者の顔写真が貼ってあることを思い出させる。

さらにその上位にはカキ消費拡大など功績を残した方だけに与えられる「グランオイスターマイスター」という名誉資格がある。この名誉を求めて多くのオイスターマイスターが互いに切磋琢磨し、各種イベントや啓蒙活動を行いカキ業界をけん引している。

 

 
 
日本オイスター協会の成功は、生産者、提供者、消費者、それぞれの想いを導いて事業に結びつけたという点にある。これは単に仕組みを用意しただけではなく、現地に足を運んで多くの方から直接声を聞き、吸い上げていったという経験がなければ実現しなかっただろう。
是非、同協会の成功に続いて、様々な業界でけん引していく企業が現れて欲しいと考えます。
なお日本オイスター協会様からは、共感できるような企業・団体であれば検定のシステムなどを一部提供しても良いと言われておりますので、ご興味ある方はJDAまでご連絡いただければ幸いです。
 
 
<団体プロフィール>
組織名: 一般社団法人日本オイスター協会
所在地: 〒130-0025 東京都墨田区千歳3-10-12-502
代表者: 代表理事 徳光次郎
創設: 2005年9月22日
 

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