秋が深まり朝晩の冷え込みが厳しくなると、「冬の窓辺が寒い」「結露でカビが出る」といった悩みから、内窓(二重窓)の設置や窓まわりの断熱リフォームの相談が急増します。光熱費の高止まりもあり、本格的な冬が来る前に工事を終えたいという依頼が10月から12月に集中するため、施工を担う代理店は窓ガラスやサッシの発注と職人の手配を早めに進めなければなりません。一方で、省エネ改修の補助金を活用する工事は、完了後の報告や審査を経てから入金されるケースが多く、支払いと入金の間に大きな時間差が生まれます。今回は、日本代理店協会に相談された住宅リフォームの販売代理店の事例をもとに、運転資金1,200万円の調達で冬前の繁忙期に対応できたケースをご紹介します。
ご相談の背景
この代理店は、窓・サッシメーカーや住宅設備の卸と代理店契約を結び、内窓の設置、ガラス交換、玄関ドアの断熱改修などを、個人宅や賃貸住宅のオーナー、小規模な事業所に提案しています。現地調査から補助金の申請サポート、施工、アフターフォローまでを一貫して担えることが強みで、地域の不動産会社や管理会社からの紹介も増えていました。売上の大半が秋から冬に集中しており、受注が伸びるほど資金繰りが苦しくなることが悩みでした。
資金繰りが逼迫した要因
資金繰りが厳しくなった背景には、次のような要因が重なっていました。
- 内窓やガラスは住宅ごとの寸法に合わせた受注生産で、繁忙期は納期が延びるため、契約が決まった段階で早めに発注し、仕入れ代金を先に支払う必要があった
- 冬前の工事の集中に備えて、協力職人の施工枠を確保するための前払いと、現場を回る車両や工具の追加が必要になった
- 補助金を活用する工事の割合が増え、工事完了から補助金分の入金までに数か月かかる案件が積み上がった
- 賃貸住宅のオーナーからまとめて受注した複数棟の工事は金額が大きい一方、完了後の一括払いで、入金が年明けにずれ込んだ
日本代理店協会への相談と対応
代表者は、受注を断らずに冬の繁忙期を乗り切る方法を探して、日本代理店協会に相談しました。協会では、次の3点を整理するところから一緒に進めました。
- 受注済みの工事を、補助金を使う案件と使わない案件、個人と法人・オーナーに分けて一覧にし、発注・施工・入金の予定を月ごとに並べて、資金が最も不足する時期と金額を明確にした
- 資金の使い道を、窓・ガラスの仕入れ、協力職人への前払い、車両や工具の手配に分け、それぞれの金額の根拠を契約書と前年の実績から説明できるようにした
- 補助金分とオーナー案件の入金が集まる2月から4月を返済のヤマに置き、入金の時期に合わせた返済計画を組み立てた
結果
受注の裏付けと入金予定、返済原資を整理して説明できるように準備したことで、運転資金1,200万円の調達につながりました。調達した資金で繁忙期の資材を早めに確保し、職人の施工枠も12月分まで押さえることができたため、工事待ちによるキャンセルを出さずに冬前の依頼に対応できたとのことです。補助金を使う案件については、申請から入金までの期間を案件ごとに管理する表を作り、資金計画に反映させる運用も始められたそうです。
まとめ
断熱リフォームのような季節性の高い工事は、需要が伸びる時期ほど仕入れや職人の手配に先行して支払いが発生し、補助金や後払いの入金を待つ間に手元資金が細りがちです。大切なのは、受注と入金のズレを見える化し、資金使途と返済原資を前もって説明できるように準備しておくことです。同じように先行仕入れや入金の遅れで資金繰りにお悩みの代理店の方は、日本代理店協会の資金調達無料相談窓口までお気軽にご相談ください。