Index
01 必要なのは事業説明だけではない
02 なぜ取り組むべきかを話す
03 具体的な見つけ方と注意点
04 当協会が支援できること
01 必要なのは事業説明だけではない
言いたいことから知りたいことへ
代理店募集の基本②として事業説明についてレポートにまとめました。
事業説明とは、契約前の代理店(見込先)に対して、事業説明会や個別面談を行うフェーズです。まず初めにお伝えしたいことは、事業説明で必要なのは、事業の説明だけではない、ということです。
事業説明、という言葉に引っ張られると、事業の説明だけすればいいのかと勘違いしてしまわれると思います。
商品やサービスの内容、業務範囲、報酬などを説明すれば契約が取れる、そう思うのは注意が必要です。必要最低限のことは網羅できると思いますが、実はそれだけでは不十分だからです。
言いたいことから知りたいことへ、考え方をシフトしましょう。
もしあなたが代理店側の立場だとしたらどんなことが知りたいでしょうか?
なぜこの商品・サービスが生まれたのか、この先もこの事業は伸びるのだろうか?
競合他社との比較は?
実際に成功している代理店はいるの?
など上記の事業説明には含まれないことばかりが浮かぶのではないでしょうか?
事業説明のやり方は大きく変わりました
代理店本部の方々が口にするのは、コロナの前と事業説明のやり方が大きく変わったという事実です。
従来は、事業説明会の会場を手配して、集客を頑張って行い、前日までには配布資料を用意して時には発送して、当日滝のような汗をかきながら会場設営や運営、そして個別面談獲得まで行うというハードワークをしていました。
それが今では、オンライン開催で会場費はゼロ円で、資料の印刷や配布も不要で、驚くほど便利になりました。
録画した動画を使えば、一日に何回も事業説明会を行うことができ、動画とライブを組み合わせたハイブリッドの事業説明会も増えてきています。
しかし重要なのは、内容。代理店が知りたいことを伝えられているかどうかにかかっています。
この後のチャプターで必要な内容に触れていきますが、推奨しているのはロールプレイです。
代理店の役になってみて初めて分かることが多くあります。
リハーサルも必要です。
こうした努力を省いて大きな成功を生み出すことはできませんので、是非実践してください。
02 なぜ取り組むべきかを話す
他人ごとから自分ごとに置き換える
よくある失敗の代表例は、事業の内容は分かったけれど興味が持てなかった、というもの。
商品やサービスの内容、報酬の仕組みなどを説明して終わりという必要最低限の事業説明を行った場合に起こります。
あるいは情報量はもっとあって、商品・サービスの機能や効能を長々と説明する場合も同様です。
興味が湧いていない話を一方的に聞いた経験は誰にでもあると思いますが、あれほどキツイ時間はありません。
オンラインでの事業説明会ならボタン一つで退席されてしまうでしょう。
みなさんが目指すべきはこれと真逆。
冒頭から身を乗り出して話を聞き、質問への回答や手を上げるなどのリアクションに積極的に参加してもらえる事業説明会にしましょう。
そのためのヒントは「他人ごとから自分ごとに置き換える」ということです。
他の人の話は興味はなくても、自分の話なら誰でも興味を持ちますし、途中で興味を失ったりしません。
いかに自分のことだと感じてもらえる話を積み上げていけるかが重要です。
世界情勢、日本経済から参加意識を持たせる
事業説明に取り入れるべき内容に、世界情勢や日本経済があります。
貴社の事業がその中でどういう役割を担っているのか、どのような社会課題を解決していこうとしているのか、などを話してください。
これは登壇者と参加者という線を引いたまま説明会を進めるのではなく、同じ社会の一員として仲間意識、当事者意識を持っていただくために必要です。
それから、商品・サービスが誕生した経緯もお話しください。どのような商品・サービスにも第一号のお客様や、開発のきっかけとなった人物がいます。
そのストーリーを伝えることで、代理店さんは心を動かされ、初めて自分もその想いを広げるお手伝いをしたいと自分ごとにします。
そして、なぜ自分がそれをやらなちゃいけないか、やれるのか、という答えと結びついた時に、取り組むべきと意思決定します。
この意思決定は自発的でなければいけません。
事業説明あるいは個別面談ではこの決定を促すために、数ある情報の中から、伝えるべき内容を選び、伝える順番を慎重に吟味していく必要があります。
03 どう取り組むかを話す
分からないものは判断できない
なぜ取り組むべきかが自分ごととして理解できても、パズルのピースとしてはもう一つ足りません。
それが、どう取り組むかです。
人は分からないものに対しては、判断を行うこと無意識に嫌がります。
マーケティングやコーチングの世界ではヒューチャーペーシング(Future Pacing)というテクニックが使われますが、未来を体験する(未来の自分とペースを合わせる)ことで、初めて分かったに変わります。
代理店の場合も、商品・サービスの良さや代理店制度の良さが伝わったとしても、代理店になった自分をまだ体験していなければ、分からない、だから判断・決断ができません。
ここまでお伝えすれば勘のいい方はお分かりいただけたかも知れません。
事業説明でもう一つ話していただきたいのは、代理店になった後の話です。
事業内容によって異なると思いますが事業説明の段階で疑似体験できるようにすれば、自分でもできるということが分かって代理店契約に大きく近づきます。
事例、写真、動画をフル活用
4万年以上も前から人類は物語を使ってコミュニケーションをしていたことが残された壁画から分かっています。
相手の頭の中にイメージさせることが何よりも重要で、宗教の普及から子供への教育までその事実は至るところで確認することができます。
代理店候補の方に、どうやって代理店になった後の姿をイメージさせることができるでしょうか?
最も一般的に使われているのは、成功事例集です。
代理店として成功している方の写真やコメントを紹介する資料を用意しておけば、代理店は自分に近い属性の方を選んで、自分で代理店になった姿をイメージします。
事業を体験してもらいたいなら、研修の写真や、営業風景の写真、表彰されている写真などを活用すると良いでしょう。
動画などの素材も用意しておいて事業説明でフル活用すれば、今よりも何倍も代理店を獲得することが簡単になります。
個別にどう取り組むかを具体的に示すことができれば、代理店のイメージはより明確になり、代理店契約獲得の確度はさらに高まります。
04 当協会が支援できること
事業説明用の資料、プログラムなどの作成
事業説明会や面談は、数をこなせば上手くなるというものではありません。
最初の設計段階から見直すことで今までとは全く異なる成果を生み出すことができます。
当協会では、事業説明用の資料の見直しや制作、事業説明会や面談のプログラムの作成など、これまで多くの企業様のお手伝いをしてまいりました。
ご予算によってお手伝いできる範囲は異なりますが、見直したい、新たに作りたいという企業様はお気軽にご相談いただければ幸いです。
当協会では、代理店やフランチャイズの仕組みをより効率的に活用できるようにして、新規開業率の向上や日本経済活性化に寄与することを目的に活動しております。
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代理店募集の基本② 事業説明