本部向けノウハウ

代理店の売上を倍増させる魔法のツール

「代理店の売上を倍増させる魔法のツール」
 日本代理店協会顧問税理士 野村知栄(野村会計事務所)

代理店から「本部は何もしてくれない」「言われた通りにやっているのに儲からない」など不満が漏れていませんか?
代理店の中には、様々な経験や能力の人がいて、長く自営業をやってきた人、サラリーマンから独立した人など、様々な経験や能力を持った人がいます。
代理店はそれまでやったことのない仕事に入って不安を抱えています。

代理店本部からしてみれば、同じ条件であっても高い成果を上げている代理店があるのだから、結果が出ない代理店は自分から積極的に動いていないのではないか?と代理店のやる気を疑ったり、サラリーマン意識が抜けていないのではないか?と商売に対する責任感を疑ったりしたくなると思います。

たしかに、実力のある代理店であれば、自分で考えて行動し、実績も上げるでしょう。一方で、やる気はあるが本部の指導が頼りだという代理店もたくさんあります。代理店は、代理店本部に対して力が足りない部分を補ってくれるようなサポートを必要としているのです。
そのサポートとは何でしょうか?

今回より連載コラムという形でその答えを紐解いていきたいと思います。
私が税理士だから、という訳ではありませんが、代理店本部のみなさんは「計数管理」を行っていただきたいと強く申し上げます。
実際に成功している代理店本部は、100%この計数管理を行っていらっしゃいます。

代理店本部が計数管理を行うことによって、代理店を管理指導し、同時に代理店の成功ノウハウを蓄積していくと成功サイクルが回りだします。
さらに成功ノウハウを代理店にフィードバックして提供することで、代理店の売上が倍増していきます。

計数管理とは、言いかえるならば「予算管理」です。
代理店の予算を関するなんて時間と手間が掛かり無駄ではないか?
その答えは「いいえ無駄ではありません」です。
そもそも計数管理とは、数値目標を管理するツールであると同時に、「経営の見える化」のツールです。目標を実績値と対比させ、どこが順調で、どこが問題かを確認し、必要な対応をするための基本的なマネジメントツールです。

計数管理は、よく飛行機のコクピットに例えられます。
機長がコクピットの様々なS計器をモニタリングしながら、飛行機を安全に目的地へ運ぶのと同じように、経営者は様々なマネジメントツールをモニタリングしながら、会社を着実に目標へとナビゲートすべきだといわれます。しかしながら、小さな会社やワンマンの会社では、経営トップの強力なリーダーシップによって、それほどしっかりしたマネジメントツールがなくても順調に業績を伸ばしている企業もあります。

これは、自転車とジャンボジェット機の違いをイメージするとわかりやすいと思います。自転車のように比較的簡単な乗り物は、飛行機のように複雑な計器がなくても、人間の五感を使って安全に運転できます。一方、ジャンボジェット機のように複雑な操縦技術が必要な乗り物では、人間の五感に頼っては安全な運行ができません。

管理するメリットとしては、状況を「数値」で確認することができるようになり「経営の見える化」ができるようになるということです。何となく雰囲気や感覚だけで物事を判断しようとすると、事実とは異なる認識に基づいた誤った判断をしてしまうだけでなく、重要な変化を見過ごしかねません。よく「測定できないものは管理できない」と言われるのはこのためです。
代理店ビジネスにおいても、飛行機に計器類が必要なのと同じ様に、代理店の増加に伴い代理店本部において代理店の状況を把握するためのマネジメントツールが必要となります。

>>次回はPDCA(プラン・ドゥ・チェック・アクション)についてお話いたします

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