ここまでいろいろ見てきましたが、企画をするには全体が見えていなければいけません。中長期的には、次のステップで事業を拡大させていくことになります。
1)代理店を募集する
この際に、自社の直販をどうするかがポイントになりますが、覚悟を決めるならば直販をやめて代理店を募集し、試験的に始めるようであれば直販は残しておいて、代理店を募集するということでよろしいかと思います。
2)成功している代理店を作る
代理店の数を増やすのではなく、1社でも2社でもまず成功している代理店を作ることに注力してください。その成功事例を見せれば、より多くの代理店候補が集まりますし、成功した代理店が行っている売り方を教えれば他の代理店も売上を伸ばすことができます。
3)募集を強化する
募集してからフォローまでの一連の流れができあがれば、あとは代理店を増やすことで売上を2倍、3倍と増やすことができます。募集媒体を増やしたり、今まで行っていなかったチャネルへの募集を行ったりと募集を強化します。
4)参入障壁を高める
いつまでも同じことをしていたら、同業他社に真似されてせっかく取った市場シェアや代理店を奪われてしまいます。商品・サービスの価格を下げて、他社が参入してきても利益が取れないようにしてしまったり、顧客満足度を高めて乗り換えを防いだり、代理店への報酬を厚くしたりと、他社が参入して来れない状態を作りこの事業での成功を手堅いものにします。
参入障壁を高める方法を決定するには、どの要素を高くすれば他社が参入して来なくなるか、もしくは参入してきても絶対に勝てるか、ということで決定していきます。商品・サービスのライフサイクル※によっては、参入障壁を高めるのではなく他の事業に利益を投下したほうがいい場合もあるため慎重に決定したいところです。
※商品・サービスの寿命を導入期、成長期、成熟期、衰退期に分けて戦略を決定する考え方。
いずれにしても、どの会社も前述した拡大のステップを思い描いて、代理店構築を行っていただきたいと思います。奇抜な代理店構築方法は必要ありません。多くの会社がたどった道をそのままたどっていけば成功できるのです。
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