ご質問(全文)
代理店がなかなか商品を売ってくれません。 報奨金制度や販売数に応じて卸価格を下げるというような 仕組みを導入すれば売れるようになりますか?
—以下、回答です—
代理店が商品を売ってくれるようになるには、加盟前から加盟直後が重要です。
もし加盟前に言っていた内容と現実にギャップがあってはすぐに離脱(売らないもしくは契約解除)してしまいかねません。
例えば、販売数や受注予測件数を水増しして加盟を促進するようなことはあってはいけません。
また、加盟前に加盟後にどのような研修やフォローをするかを伝えておくことも重要。
本部の人員不足で十分なフォローができないのであれば、加盟前に伝えておきましょう。
過度な期待や、見解の相違があってはパートナーとして良好な関係は築けません。
さて、今回のご質問にある「報奨金制度」や「販売数に応じた卸価格」はどうでしょうか。
報奨金制度は、効果がある、と考える本部と、効果がない、と考える本部があります。
これには報奨金の効果の有無を検証する必要があります。
通常、報奨金はキャンペーン的に一定金額を代理店に支払います。
代理店(法人)に支払って、その先の分配には考慮しないというスタンスを取るパターンと、商品券などにして、本人に報奨金が届くように
工夫しているパターンとがあります。
つまり、本人のやる気を引き出すための報奨金なので、代理店(法人)に吸収されてしまって効果が出るかどうかが重要です。
※ここには商流の違いや、税務が絡みますので慎重に対応してください
一方、販売数に応じた卸価格は、非常に有効だと考えます。
1つめの使い方はスタートダッシュです。
「代理店契約後○ヶ月以内に販売数が○件に達した場合、卸価格(または紹介料)を○○にします」というものです。
契約してすぐに成果が出れば、代理店としても本腰を上げて担当スタッフの人員や稼働時間を増やしてくれます。
一方、初期段階で結果が出なければ、売らない方が良いという心理が働いてしまいます。
(上記のスタートダッシュに報奨金をプラスする本部様も見受けられます)
2つめの使い方は継続販売です。
「ノルマ」という表現をすると分かりやすいと思います。
毎月○件売っていかないと条件ランクが落ちてしまうというものです。
海外との取引では当たり前ですが、日本ではなぜかこの方法は少ないように思います。
(本部と代理店の力関係、商品のブランド力を考慮して決めましょう)
3つ目の使い方はステータスです。
累計○件になると、ランクアップしてグレード(呼称)や取引条件が変わる。
ノルマと同じようにここまで頑張って売ろう、という指揮を高めると共に、○○(呼称)になったという自信に繋がります。
顧客に対して○○(呼称)の代理店です、と言えるような制度にしておくとなおステータスが上がります。
本部としても、代理店に対しての公平性をコントロールできる利点があります。
(どうしてあの代理店にだけ手厚いのか、というクレームを抑えられます)
いかがでしたでしょうか。
協会としては、付け焼刃的に対処するのではなく、代理店さんが気持ちよく販売していただけるように、加盟前から加盟後に渡って流れるような
デザイン的制度を作られることをお薦めいたします。
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