Index
01 代理店担当者が重要な理由
02 代理店担当者の業務内容
03 代理店担当者の育成方法
04 当協会が支援できること
01 代理店担当者が重要な理由
代理店獲得よりも重要なサポート業務
代理店本部として成功するために何かアドバイスが欲しいと言われたら、「代理店を獲得することをゴールにしないでください」と答えます。
そう思わせるほど、代理店契約を締結できれば成功と考えている代理店本部が多いのです。
実際は、代理店を獲得してからがスタートで、そこからどのようにサポートしていくかが代理店ビジネスの本質といえます。
上手くサポートできれば、代理店は成功し、その成功事例が他の代理店獲得につながります。
反対に、成功した代理店を作ることができなければ、売れない代理店だけが増えていき、やがて代理店事業は行き詰ります。
単に、売れないだけならいいですが、下手な営業活動をして大切な見込み客を潰されてしまうということになれば、貴社や商品・サービスのブランドを傷つけ、大きな損失を被ります。
つまり代理店ビジネスで重要なのは、獲得よりもサポート業務なのです。
サポート業務の範囲を決め担当者に行わせる
フランチャイズの場合は、加盟金に加え毎月ロイヤリティを本部に支払います。
このロイヤリティの費用の多くはスーパーバイザーの活動費に充てられます。
スーパーバイザーが機能すればフランチャイジーの売上は上がっていき、ロイヤリティも多く回収できるというのがフランチャイズ事業の肝です。
代理店の場合は、スーパーバイザーのように大人数を揃えることはできなくても、同じようにサポートして代理店の売上を上げていく役割を担わなければなりません。
売上に悩む代理店本部は、まずこの代理店担当者の役割を見直すことから始めましょう。
具体的には、会社として代理店担当者が行うサポート業務を「決める」ということが必要です。
担当者がまだ1名で行っていたり、兼務しているという規模の場合でも、サポート業務を明確にしましょう。
サポート業務を明文化し、担当者に示すことが、成功する代理店を生み出す初めの一歩です。
02 代理店担当者の業務内容
情報提供と教育
代理店が成果を上げるためにはどのような情報が必要でしょうか?
必要な情報が100あるとして、貴社はいくつ提供しているでしょうか?
この問いに100全て提供していると答えらる企業は少ないと思われます。
10でも20でも売れるかも知れません。
でも、代理店がより高い成果を上げるためには100全ての情報を提供することに全力を注がなければなりません。
また、情報を提供したからといって、代理店が全てを理解し使いこなせるかどうかは別問題です。
そこで必要になってくるのが「教育」です。
教育とは情報を提供するだけではなく、代理店が情報を使いこなせるようになるまでサポートすることを指します。
少ないリソースで多くの代理店に情報提供と教育を行うためには、DXの利活用が不可欠です。
最低でも、何度も繰り返し行われる初期研修のような内容は、動画撮影をして業務効率化ができるようにしておきましょう。
一方で実践に近いロールプレイング等の営業のトレーニングはライブで行うことで高い教育効果が望めます。
目標設定と行動計画
代理店が法人であれ個人であれ、相手が納得のいく目標設定は必要です。
この業務を怠ると、バトンを手渡したがゴールを教えない徒競走と同じような状態になってしまいます。
まったく期待していない方向に走り出す者もいれば、スタート地点に立ち尽くす走者も出てくるでしょう。
代理店担当者の腕の見せ所は、代理店の現状を本人以上に理解し、ちょうど良い目標を設定をすることです。
担当者が一方的に決めるのではなく、代理店が自ら数字を掲げることができれば自発的な行動を促すことができます。
そのために成功事例を示したり、既存事業との相乗効果を見出すコンサルティング能力が求められます。
さらに、迷いなくシンプルに行動を促すためにKPI(成果を出すための重要な指標)の設定、具体的な行動計画の立案までサポートしましょう。
ここまでやらないと行動しないものかと疑われるかも知れませんが、逆の立場になって考えればお分かりいただけると思います。
私たちの多くは、いつまでに何をすべきか決めないと、達成することはできません。
余実管理と課題解決
目標と行動が決まれば、あとは実践あるのみです。ところが現実の世界にはあらゆる困難が待ち構えています。代理店の場合では、経験がほどんどない初期段階では、行動量が少なくなってしまったり、行動量の割に成果が低かったりということが起こります。
また、一定期間が過ぎて慣れが生じると、基本的なことを疎かにしたり、行動量が落ちたりと別の問題が顕在化してきます。市場は常に変化していますので、以前得られていた成果が得られなくなることもあります。
代理店担当者は、代理店の予算と実績を管理しつつ、代理店ごとに生じる課題を発見し
解決に導くという重要な役割があります。課題は代理店本人では気づかなかったり、ポイ
ントを見誤ったりするものですので、担当者の能力によって代理店の成功はかかっている
といっても過言ではありません。
03 代理店担当者の育成方法
経営者自ら、または経験者が教える
前章で見てお分かりいただけたように代理店担当者が行う業務には、経営コンサルタントレベルの能力が要求されます。
では、その能力はどのように育てればいいのでしょうか?
答えは、経営者自らが教えるか、代理店やフランチャイズ本部の経験者、あるいは代理店側として教えられた経験をもつ方が教える必要があります。
日本一のコンビニエンスストアチェーンを築き上げたセブン・イレブン・ジャパンの創業者、鈴木敏文氏は全国各地のスーパーバイザーを集めて直接指導を行ったことで知られています。
立場は違えど代理店は一国一城の主。彼らの事業や生活を成功に導くには生半可な覚悟では務まりません。
営業部門でいえば、スーパー営業マンを代理店担当者に据えるべきで、決して事務作業が得意だからといって担当者を任命すべきではありません。
社内に理想的な人材がいなければ外部からの登用や外部の教育者を布陣しないと代理店事業の成功はおぼつかないものとなります。
04 当協会が支援できること
代理店担当者の業務の細分化や専門家紹介
いかがだったでしょうか?
すでに代理店展開されている本部の方には耳が痛い内容もあったのではないでしょうか?
本レポートの内容を悲観的にとらえるのではなく、まだやっていないこと、伸びしろの発見として前向きに捉えていただければ幸いです。
レポートを読み返してみて、自社に必要な代理店担当者の業務を細分化してみてください。
必要があれば当協会が貴社の状況をヒアリングした上で、細分化をお手伝いさせていただきます。
また、社内に経験者がいないなどの場合は、専門家の紹介も可能です。
そのほか、会員様向けに無料相談を随時行っておりますので、お気軽にお申し付けください。
当協会では、代理店やフランチャイズの仕組みをより効率的に活用できるようにして、新規開業率の向上や日本経済活性化に寄与することを目的に活動しております。
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代理店担当者が行うべき業務まとめ