優良ビジネス認定2024でゴールド認定を取得した「イエローキャブ・フランチャイズ」の株式会社イエローキャブ様に、サービス内容や受賞した感想などを伺いました。
(インタビューにお応えいただいた方:代表取締役 山本宗宜様、マネージャー 佐々木渉様)
Q.まず初めに御社のビジネスにかける想いを教えてください
イエローキャブというブランド自体は40年ほど歴史があるのですが、現在の株式会社イエローキャブは、6年ほど前に私どもがライセンスを買い取って新しい会社としてスタートしています。私自身は25歳の時に起業して、イベント会社や通信の代理店、サプリメントのメディア事業などいろいろなビジネスを行ってきて、31歳の時にイエローキャブを始めました。
実は芸能プロダクションはそもそも文字に起こせるようなノウハウがなく、人伝てに習うという、きわめて俗人的なものでして、イエローキャブの商標権などライセンスは得られたものの、一から作っていかなければいけない状況でした。そんな中、コロナの時期に入ってしまってエンタメ業界の打撃を受け、イエローキャブとして芸能界で何か一つ、ビジネスとして形にしていかなければならないと思い、フランチャイズ展開することを決断しました。せっかく買わせていただいたこのライセンスをしっかりビジネスにしていこうという想いです。
芸能プロダクション初のフランチャイズということで非常に注目をされたのですが、狙いは異業種からの新規参入がしやすいビジネスモデルの構築でした。私もいろいろな事業をやっていたので、芸能事務所を始めたけれど1、2年で撤退してしまっているのを結構見てきたので、この人たちにノウハウとか私どもの営業先のパイプなどを提供できれば少なくとも1、2年での撤退はない。かつ、イエローキャブの看板でやってもらえば、もっとやりやすくなるし、いろいろピースを組み重ねていって、一番合理的に展開できるのがフランチャイズチェーンだと確信がありました。
また、芸能プロダクションの多くはタレントとして頑張りたいという子からスクール代を徴収し、それが収益源になっているところが少なくありません。お金がない子からお金を取って儲けるのではなく、外部の人から、企業さんからしっかりお金をもらってやっていきたいという強い想いがありました。だからイエローキャブはタレントさんからお金を一切取らないんですよ。これは業界内では異例のことですが、レッスンも無料、所属も無料、宣材写真を撮るのも無料。ここまでやっている芸能事務所さんはほとんどないと思います。
今、イエローキャブ全体として取り組んでいるのは、横のつながりです。一般的なフランチャイズチェーンの場合は、縦割りになっていて、横ではつながらないでくださいね、という本部の形式が結構見受けられますが、イエローキャブではタレントの貸し借りもOKですし、東京だけでも7社の加盟店さんがあるのですが合同でオーディションしてもらったり、双方でタレントのプロフィールを持ってパッケージとして営業してもらったりという活動を推進しています。イエローキャブのタレントが増えれば、営業の確度も上がっていきますし、売れるタレントも増えていきます。こうした想いに共感していただいていて、現在も新規オープンが全国に広がっているところです。
Q.フランチャイズを展開していて気づいたことを教えてください
今のところ16社すべてが異業種の方々にご加盟いただいています。やってみたいけどやり方が分からなかった、といった方々が加盟後に当社のノウハウのもと活動されて、喜んでいただいているのは想定通りであり非常に嬉しい点です。弊社のビジネスは、車を買う感覚で商談に入ってくれているイメージなんですよね。車を買う時は、この車を買ったら、どこどこに行きたいとか、家族とこういう風に使いたいという願望を抱えながら車を見に行って営業マンと話すと思いますが、その感覚に似ているなと私は思っているんですよね。イエローキャブに加盟したらこういうことができるんだろうな、という一次的なアイデアがあって、そのアイデアをこういうパターンもありますよと広げていくようにしています。
加盟店さんの多くは、目の前の収益というより、すごい楽しそうに、こんなことをやりたいとお話されます。例えば、映像制作会社さんが加盟してくださっているんですけど、自分たちの映像制作の商材に自社のタレントを使ったら楽しそうだよね、という話から、本業の利益がかなり上がったという事例があります。これまでは外部に発注していたから売れても実際トントンだったけれど、タレントを内製化することによってちゃんと利幅が出て、利益率が上がったんです。私が直接お話している加盟説明会では、こうした具体的な例を結構お話しています。
Q.フランチャイズ制度で力を入れている点を教えてください
当社のフランチャイズは全国に広がっているので、仮に東京にいたとしても大阪と仕事ができる、これが凄い強みだと思っています。タレントの貸し借りができるなどの横のつながりを強化するため、毎月、オーナーミーティングと、マネージャーミーティングをオンラインで行っています。特にマネージャーミーティングは現場での案件や聞きたいことが飛び出して非常に盛り上がっています。オフラインでは年に1回表彰式を行っていて、最優秀加盟店賞や最優秀マネージャー賞などいろいろな賞を用意して、士気を上げ、その後懇親を深めていただく場としています。
Q.既存の加盟店の皆様に何か一言あればいただけますでしょうか?
フランチャイズ本部と加盟店というのは二人三脚の形なのかなと思っています。我々も本部案件という形で加盟店さんに日々案件を出し続けていますし、それにも頼りつつ加盟店さんも独自に売れる施策を取っていってもらうというのが凄く良い形だと思います。
また、売上はある程度作れているものの、フランチャイズの中から一人売れるタレントさんが出てくると、もっと勢いが出てくるので、そこが今年の目標ではあります。こうしたモデルケースが出来てくると、次の売れるタレントが現れるという流れが生まれます。芸能プロダクションである以上、売れるタレントがいるというのが外部からも内部からも分かりやすい点ですので、そこをみなさんと協力していきたいと思っています。
Q.最後に優良ビジネス認定を受けてみた感想を教えてください
こういった制度はあるようでなかった。フランチャイズ業界でも、聞いたこともない本部が出てきて、同じ本部としての目線でもこの会社は大丈夫かな、というのが結構あったんですよね。加盟される方々はもっとシビアに見ていると思うので、こういう制度をまず作ってくれたということに感謝していますし、その中で金賞をいただけたということに関して嬉しい限りです。これを今後活かしていってやっぱり金賞を受賞するだけのことはあると、私どもにとってもしっかりとやっていく材料にしていけたらと思っています。
-山本様、佐々木様、インタビューにご協力いただきありがとうございました。