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募集する方向性が決まったら、募集をするための準備をしましょう。ここでは代理店に販売してもらうためのセールスツールなどについてご説明いたします。
※本ページの内容は入会特典の「代理店構築マニュアル」にも記載されています >>ご入会はこちらから
 

売れる流れを作る

代理店の募集がうまくいって、代理店の数が増えても、売上につながなければ意味がありません。多くのメーカーが失敗するのは、代理店がどうやって売ればいいのかを準備していないからです。つまり、売り方は代理店に任せますというメーカーは必ずといっていいほど失敗しています。

メーカー自身が、どうすれば売れるかという「売れる流れ」を発見してそれを代理店に教えてあげなければいけません。

もし自社に販売するリソースがなければ、代理店と一緒になって「売れる流れ」を早く発見して、他の代理店に教えてあげてください。

「ウチはメーカーだから売り方は分からない。売ってくれるプロに任せます。」という企業様も多いですが、大手企業が代理店に対してとても充実した研修やフォローを行っているのに、中小企業がやらなくていいはずはありません。

「売れる流れ」というのは、見込客の探し方、広告の打ち方、電話のかけ方、プレゼンテーションのやり方、デモのやり方、クロージングのやり方、注文のとり方、など、何をすればいいかのすべてです。そして、そのために必要なパンフレットや資料、マニュアルなども準備しておかなければなりません。

反対の立場にたてば良く分かると思います。この商品・サービスを売りたいと思っても、パンフレットがなかったり、注文書や、契約書など、必要なものが整っていなければ、代理店契約はしませんよね?そういう準備ができていないなら、売りづらいですし、そもそも、そういう会社の代理店になってもいいか不安になります。ですから準備は重要です。

代理店になりたいという法人・個人に対して、自信をもって説明できるような「売れる流れ」を考え、そのために必要なものを用意しましょう。それがあれば、代理店募集で多くの代理店を獲得できますし、最終的な売上にもつながります。

 >>売れるコピーを考えるためのアンケート用紙

 

パンフレットを作る

それほど商品・サービスが売れたという実績がなくても、代理店の募集を始めることはできます。それが代理店マーケティングの魅力の一つです。でも、全く売れていないものを売れてますと偽って代理店を募集してはいけません。

代理店は、お客様の目線で、貴社の商品・サービスが売れるかどうかを判断し、その上で代理店契約をします。そのための最も簡単で、評価を得やすいのがパンフレットです。

よくパワーポイントのプレゼン資料だけで営業をしている会社があります。メーカーが自社の営業マン、自社の名刺、自社のプレゼン資料でやっているなら自社の想いをお客様にそのまま伝えるので、パワーポイントだけでもいいかも知れません。

でも、代理店にそうしたパワーポイントのデータだけを渡して、あとは自由に使ってください、というやり方はお薦めできません。パンフレット作成には、予算もかかりますし、商品・サービスの変化のスピードは早いから、印刷するのはもったいないと思われるかも知れません。

それでも、信用を得るためのパンフレットは是非ご用意ください。A4サイズ1枚でもいいです。詳しい説明はパワーポイントでしてもいいです。お客様や代理店の信用を得るためのパンフレットであればいいのです。

予算がなければ高価な用紙や、高額なデザイン会社を使わなくても結構です。デザインは他社のデザインを見よう見真似で作ればそれなりのパンフレットはできますし、印刷も今は安くやってくれるところが沢山あります。

ただ一つ、注意いただきたいのは、コピーライティングです。

ただきれいなパンフレットで、信用を得るためならどんなパンフレットでもいいですが、多少でもお金を払って作るのですから、お客様の目を引いて、欲しいと思っていただけて売れるパンフレットを作りましょう。そのためには、キャッチコピーや文面を考え抜かれたコピーライティングで埋めつくす必要があります。

代理店の仕組みの中には、パンフレットを代理店に配らせるというものもあります。たくさん印刷してしまったからと、反響がほとんどないパンフレットを何ヶ月も代理店に配らせていたメーカーがありました。結果は、ひどいものでした。

みなさんには、そうならないように、いいパンフレット、売れるパンフレットをしっかりと準備いただきたいと思います。

 

カタログを作る

商品にしろ、サービスにしろ、高価なものであれば、カタログなどで詳細を伝えなければ売れない場合があります。商品・サービスが安価なものであっても、カタログがあればより多くの購買につながることは間違いありません。

カタログには、多品目の商品や、多彩なサービスを説明するためのものから、一つの商品の機能を深く掘り下げるものなど様々ですが、売るための情報提供ツールだということはどれも変わりありません。

ちなみに、パンフレットとカタログの言葉の違いは、薄い厚いの違いではなく、詳しい説明があるものがカタログで、要点をかいつまんだもので販売を目的にしたものがパンフレットというように区別されています。

ここでいう、カタログは、パンフレットを読んだだけで購入を決めない方への追加資料として、場合によっては、購入されたお客様にだけお渡しする資料という意味です。

パンフレットよりもページ数が多くなり、紙も質がよくなる場合が多いので、予算が多くかかります。必要ないというメーカーもあると思います。

パンフレットを作るべきか悩む場合は、パワーポイント等でパンフレットと同じような内容のものを作っておいて、ある、なしで販売してみて、その成果を見て印刷するかどうかを判断してください。

ないよりも、あったほうがいいのは確かですが、売上にどの程度効果があるかは、各社異なると思いますので、十分検討してから作成してください。

 

チラシを作る

パンフレットとの違いが分かりづらいので区別しておくと、ここでは、そのままお申し込みを受け付けることができるFAX申し込み欄をつけているものをチラシといたします。

チラシの利点は、申し込み先や問い合わせ先をメーカー・サービス会社にしておくと、代理店は配るだけで良いということになります。法人の場合は、これを嫌がる場合もありますが、個人の方にも代理店としてお願いしやすくなります。

また、お客様を大勢持っている法人様でも「お客様キャンペーン」などのチラシを作成することにより、ジョイントベンチャー的な代理店をお願いすることもできるようになります。

ここで重要なのは、きちんと成果が出るチラシを作るということと、反響及び成約率をきちんと計測しておいて、次に配布をお願いする代理店に成果の目安を提示することです。このチラシで見込み客を発掘するフローが出来あがれば、全国どこででも代理店展開できるようになります。

 >>売れるチラシを作る要領

 

小冊子を作る

説明会やコンサルティングなど、販売する前に、その商品・サービスの必要性を相手に啓蒙しなければ売れないものもあります。その場合には、小冊子の活用をご検討ください。

通常、少しでも興味がある分野のものであれば、役に立つ情報は長い文章でも読みます。これを小冊子という形にしておいて、見込客に渡すことで後日お問い合わせや注文が入るというものです。

代理店は、代理店契約をしてすぐにプロとしてお客様に接しなければいけませんが、このようなツールを使うことで余計なことを説明しなくても良くなり、売りやすくなります。

また、小冊子は、それ自体が代理店に対しての教育ツールにもなります。

最近では原稿を用意すれば漫画にしてくれるてくれるサービスもありますので、対象客によっては活字ではなく漫画の小冊子もいいかも知れません。

 

ホームページを作る

うちは必要ないと、ホームページを持たないメーカーもあります。業者にお願いしているのだけど、満足いくホームページができていないというメーカーもあります。アルバイトに作らせているというメーカーもあります。

誰でもホームページの重要性は理解しているけれども、信頼のおける製作者がいないというのが実情ではないでしょうか。

そうはいっても、代理店を構築するのに、素人に毛が生えたようなホームページではいけません。ある程度リスクを取って、費用を支払ってでも、きれいで魅力的なホームページにしておかなければなりません。

代理店構築を行う場合のホームページは、2種類あります。一つはメーカーとして会社の概要や、商品・サービスを説明するための販売用ホームページ。もう一つは代理店を募集するためのもので、商品・サービスの説明に加えて募集内容を説明した募集用ホームページです。前者はお客様の獲得を、後者は代理店の獲得を目的としたものです。

この2つを同じホームページ上に混ぜてしまっている会社があります。もしくは前者の会社案内のホームページに、代理店募集のホームページへのリンクをつけていることがあります。どちらもお薦めしません。せっかく商品・サービスを買いに来たお客様が、代理店募集のページに迷い込み、購入したいという気持ちがなくなってしまうからです。

大手企業を見ていただけば分かるように、販売サイトと、募集サイトは、完全に分けるのが正解です。

商品・サービスの中には、インターネットでの販売と相性が良く、代理店にもインターネット販売をしてもらいたいという場合もあると思います。この場合には、代理店のホームページで販売してもらうために、画像やテキストなどの素材を用意しておいてあげる方法があります。また、メーカーが販売ページを用意してあげて、そっくりそのまま提供してあげる方法もあります。

最近では、メーカー(本部)のページと、各代理店のページがリンクしていて、注文や更新情報などがすべて一元管理されている「代理店一元管理システム」というものも登場しています。これさえ用意しておけば、メーカーも代理店も、情報管理が楽になり、販売や保守などに専念できるという優れものです。

このようなホームページをメーカーが用意してあげる場合は、適正な管理費を設定する必要があります。無償で提供してもいいですが、代理店に積極的に活用してもらうには、多少なりとも費用を負担していただいた方がいいでしょう。

インターネット広告をメーカーが行って、代理店の成果になるホームページに見込客を誘導する場合には、その分の費用も見込んで管理費を設定してもいいでしょう。この場合、費用を払ってもいいと思えるようなデザインと、機能、売上につながる導線ができているホームページを用意することが必要です。

 

販促ツールを用意する

パンフレットやカタログのほかにも、販売を促進するためのものがあります。以下は一例ですが、どれも役に立ちますので予算があればできるだけるだけ準備してください。重要なのは、貴社の商品サービスをアピールすることはもちろんですが、その販促物を通じて代理店の販売成果になるように考えておく必要があるということです。例えば、キャンペーンコードなどを入れておいて注文時に確認するようにしたり、代理店の電話番号を入れてあげるなどです。

メーカーだけの宣伝になってしまったり、メーカーの直販の売上なってしまうようなら代理店の心証を悪くしてしまいますので注意が必要です。

1)名刺
代理店が法人であれば「○○○○○正規代理店」などのロゴをデータで用意しておいて渡します。個人であれば信用を得るための名刺を用意してあげましょう。その場合、電話は貴社の電話番号を入れて、個人の携帯電話を印刷してあげると使いやすいと思います。また、メールアドレスは代理店専用のメールアドレスを作ってあげるか、support@~というような共通のメールアドレスを用意しましょう。個人のフリーメールを入れている場合がありますが貴社の信用度が落ちますのでやめましょう。

2)アドカード
アドカードとは、名刺の大きさの広告です。ハガキ大のものでもいいでしょう。商品・サービスにもよりますが、代理店用のホームページを用意しておいてQRコードなどで誘導したり、代理店専用のメールマガジンに登録させたりと、情報量が少なくてもいい場合は、このような小さな販促物を用意するとコストも安くて済みます。気軽に取り組める印象がありますので代理店獲得も有利になります。

3)ボールペン・メモ用紙
ノベルティグッズとして、オーソドックスですが、事務用品を用意してはいかがでしょうか。実用的なので喜ばれるというだけでなく、この商品・サービスは売れているという印象を与えます。代理店にとっても、営業しながらスッと出せる販促物ですので、販売を促進する目的で用意するのもいいと思います。

4)マグネット
商品・サービスにもよりますが、営業した時点では必要とされなくても、いつか注文が入るものであれば、マグネットも効果的です。オフィスであれば机に。家庭であれば冷蔵庫などにマグネットを貼っておいてもらって「そういえばマグネットがあった」と思い出してもらった時に販売につながります。

5)カレンダー
配布する時期が限られてしまいますが、毎日のように目にすることから年間を通じて貴社商品・サービスをアピールできるのがカレンダーです。マグネットと同様、欲しいと思った時にカレンダーを見て注文をいただいたり、インターネットで検索されるような仕掛ができる商品・サービスに向いています。

この他にもアイデア次第で、貴社なりのいい販促ツールがあると思います。

単にアイテムを増やすのではなく、パンフレットの延長上として、どんなものがあれば代理店が販売につなげやすいかを考え、そのためのツールを用意しておきましょう。

 >>販促に必要なツールを考えるためのワークシート

 

事例集を作る

どんな販促ツールでも、お客様の声に勝るものはありません。事例集とは、お客様の声をまとめたものです。1人のお客様がどのような経緯で購入したのか、購入したあとどのような感想を持っているのか、などを1枚にして、それを複数集めると事例集が出来上がります。

お客様の声をまとめれば、代理店が使用するための強力なツールになりますし、成功している代理店の声をまとめれば、代理店を獲得するためのツールになります。メーカーであるみなさんが語るよりも、読み手に近い立場の人の声の方が効果があります。

お客様の声の場合は、代理店に作成するように初めから指導しておけば、瞬く間に事例集が出来上がり、相乗効果で代理店もお客様も増加してきます。

 >>事例集を作るための説明書

 >>事例集テンプレート

 

申込書・注文書を用意する

どのような商品・サービスでも、申込書や注文書が必要です。場合によってはお客様に契約書を書いていただくこともあるかも知れません。売れる流れを作るにあたっては、いままで自社が行ってきた流れを見直して、どのようにすれば代理店が売上を立てやすいかを考え、こうした文書類をすべて見直す必要があります。

代理店に紹介だけをもらうなら「紹介書」を、代理店とお客様が契約を結ぶという内容なら「代理店用の契約書」を、リース契約などで事前に与信を調べる必要があるなら「事前調査依頼書」など、これまで使っていなかった書類が数多く必要になることもあります。

様式を決めて準備しておき、実際に代理店が使ってみて様式をバージョンアップしていけば、より使いやすい文書類ができあがります。様式の番号も管理しておけば、古い様式なのか最新版なのかが分かります。

中には見込客のリストを先に出させたり、毎週活動報告を出させたりと、自社の営業マンにやるような管理手法を取る会社もありますが、これはお薦めしません。代理店が個人であれ法人であれ、メーカーと代理店は対等な関係です。社員でもない代理店に、もしそのような業務をお願いするのならその業務に対しての対価を支払うべきだと言われても仕方ありません。

管理をしたいということであれば、専任をつけて、電話でヒアリングを行い、報告書は自社で作成するということが望ましいです。しかしながら、80:20で2割の代理店が8割の売上を作るということを考えればこの管理方法には無駄が多いと考えるのが妥当です。管理のための管理でなく、売上をあげるための管理手法を貴社なりにお考えください。

前述のパンフレットや、カタログ、その他、販促ツールの注文書を用意しておけば、どの代理店が活動しているかが良く分かります。業務上も必要な場合が多いと思いますので、こうした販促用の注文書も是非ご用意ください。

 >>必要な申込書・注文書を考えるためのワークシート

 

スターターキットを用意する

せっかく苦労して代理店契約を結んでもらっても、実際に販売してみて、1週間経っても売れなければもう販売してもらえなくなります。ノルマもなく強制力をもたないメーカーが弱い部分です。

たとえそれが、初期費用を払ったとしても、同じことです。中には、初期費用を数十万円払ったが、本業が忙しくなったので、1回も営業することなくやめてしまったという代理店もあります。

このような事態を避けるために、スターターキットというものを用意しておくことをお薦めします。これは、貴社の商品・サービスを販売するにあたって、「これとこれを使って、こうやって売れば、絶対に売れる」というパターン化したものです。

例えば、商品サンプルと、パンフレット、小冊子の3点セットを見込客に渡して、3日後に電話をかけると、10人に3人は購入につながる、ということであれば、これをスターターキットとして、何セットか用意します。代理店にはこれを購入してもらうか、メーカーが無償で提供して、早期に代理店の売上が立つように行動に移させます。

代理店にしてみれば、言われたとおりのことをやって、言われたとおりの結果が出れば、あとはそれを継続していくだけということになります。法人であれば、そのための営業マンを何人も増やして、短期間で大きな成果を出してくれることもあります。

代理店の環境はそれぞれ異なりますが、まず売れるかどうかが分からなければ、他の仕事と平行して行うのが一般的です。万が一、新しく始めた商品・サービスが売れなければ、その活動をした期間は売上がゼロになります。相手の立場にたって考え、どうすれば自社の商品・サービスを365日売ってくれるようになるか、そのためのスターターキットを考えてみてください。

 >>スターターキットを考えるためのワークシート

 

販売マニュアル・DVDを用意する

売れる流れをつくり、そのためのパンフレットやカタログ、販促ツールなどを用意しても、使い方を教えられなければ片手落ちになります。研修をしっかり行うにしても、人から人に伝えていくには、文書や映像にしておく必要があります。

そのために、販売マニュアルやDVDが必要になるのですが、いずれも次の内容が入るように用意してください。

1)会社の理念
代理店には貴社の商品・サービスや看板を背負って販売してもらうことになります。貴社の社員のように忠誠心、愛社精神を持ってもらうことは難しいかも知れませんが、会社としてどのような思いで商売をしているのか、お客様や関係者にはどのようなものを提供したいと思っているのか、その思いを伝える必要があります。

2)会社の説明
代理店がお客様のところへ販売しに行って、貴社のことを聞かれた時に、どんな会社か答えられないということがあってはいけません。会社の歴史や、創業者、現社長について、従業員は何人か、資本金、売上はいくらか、どうして今の商品・サービスを扱うようになったのか、他にどのような事業を行っているのか、など、お客様が購入する際に気になるようなことは全て代理店に伝えておく必要があります。

3)商品の説明
当然のことながら、代理店には、取り扱う商品・サービスについて精通しておいてもらわなければなりません。使い方、価格はもちろん、どんなお客様が使っているのか、お客様が得られる効果・効能は何か、アフターフォローはどうなっているか、購入の前後でお客様には何をしていただかなければならないか、などです。販売するために、どのような説明をする必要があるかを網羅しておきましょう。

4)業界や他社の説明
社会人として、他社や他社の商品・サービスの批判をすることはNGです。しかしながら、業界や他社のことが分かっていなければ販売できません。インターネットの普及により、お客様は簡単に情報を得ることができるようになりました。他社との比較、他社商品・サービスとの比較も簡単に行えますので、嘘やごまかしは通用しません。代理店には、業界に精通しているアドバイザーとして、お客様に貴社の商品・サービスが選ばれるための情報を教えておく必要があります。

5)販売方法・販売トーク
代理店にどこまでの業務を行ってもらうかにもよりますが、見込客の発見方法、リストの購入方法、広告の出し方、パンフレット・カタログの使い方、販促ツールの使い方などを説明しなければいけません。その時に、効果的な販売トークも教えてあげる必要があります。ただトーク例を載せるだけでなく、どういう意図があってそのようなトークになっているのか、という説明があればより気持ちのこもったものになります。

6)禁止事項
社会人としてやってはいけないことも含め、常識だと思っていることも、新入社員と同じように教えなければなりません。嘘、誇大表現、未承認広告の使用、他社の批判だけでなく、値引きやバーター、抱き合わせ販売、不当な条件交渉など、売り方に関してやってもらっては困ることをきちんと伝えておきましょう。二次代理店、三次代理店が作れる仕組みだと、おかしな売り方をする代理店が出てきてしまうことがありますので特に注意が必要です。

7)注文方法・保守方法
実務的なことも教えておく必要があります。お客様が購入したいと言った場合、どのような手続きが必要か、書類の書き方や、お客様に準備していただくもの、メーカーへどのように連絡をすればいいのか、お客様に商品・サービスをお届けするのにどれくらい時間がかかるのか、などです。また、お客様にはその商品・サービスと長くお付き合いいただくことになります。購入後、どんなサービスを受けられるのか、困ったときはどうすればいいのかは、非常に気になるところです。購入後、メーカーが対応するのであれば連絡先を、代理店が対応するのであれば、どのような保守を行わなければならないかを教えておく必要があります。

8)報告・相談・研修
代理店がメーカーに報告や相談を行う方法も明記しておきましょう。代理店担当に電話すればいいだけのものから、定期的に数字を報告したり、電話会議など定期的な報告まで、何をどの時期に報告・相談するのか、その方法も決めておきましょう。特にお客様からクレームがあった時は、メーカーとして大至急対応することで、ファンを作れることもありますので明確にしておく必要があります。また、フォローアップ研修などを行う場合には、その時期や参加方法についても明記しておきましょう。このように決めておくことで、報告・連絡・相談の漏れや遅延を防ぎ、強固な代理店組織を構築することができるようになります。

基本的には紙のマニュアルでいいですが、映像を撮れる環境にあったり、説明会で同じような内容を行っている場合は、DVDにして提供するのも良いでしょう。映像の利点は紙のように途中で飛ばされるということがなく、1から10まですべて伝えることができるということと、文字よりも図や身振り手振りを使うことで分かりやすく、しっかりと伝えることができるということです。

 

その他のマニュアルを用意する

販売マニュアルやDVDのように、マニュアルにして伝えていくことは、サービスレベルの維持・向上のために欠かせません。フランチャイズのように、初めから完璧なものを用意しておかなくてもいいですが、改訂を重ねてしっかりしたものを作り上げていってください。

ここでは、販売マニュアル以外にも用意しておくと良いと思われるマニュアルをすべてご紹介いたします。マニュアル作成には時間がかかりますので優先順位を決めて、できるもの、必要なものから作成されることをお薦めいたします。

1)メーカー用のマニュアル
経営に関するもの
「経営方針」「コンプライアンスマニュアル」「危機管理マニュアル」
実務に関するもの
「電話対応マニュアル」「接客マニュアル」「クレーム対応マニュアル」
代理店に関するもの
「代理店募集マニュアル」「代理店管理マニュアル(スーパーバイザーマニュアル)」
「代理店教育マニュアル」「販売促進マニュアル」

2)代理店用のマニュアル
経営に関するもの
「代理店経営方針」「コンプライアンスマニュアル」「危機管理マニュアル」
実務に関するもの
「電話対応マニュアル」「接客マニュアル」「クレーム対応マニュアル」
販売に関するもの
「販売マニュアル(法人営業用、個人営業用)」「顧客管理マニュアル」
サービス・メンテナンスに関するもの
「サービスマニュアル(メンテナンスマニュアル)」
「オペレーションマニュアル(店舗運営等)」「品質管理マニュアル」

3)お客様用のマニュアル
「商品取扱いマニュアル」「サービス利用マニュアル」

マニュアルを作ることが目的にならないように、①何度も何度も同じことを言っているものを文書にして効率を図る、②経営で重要な部分を文書にして客観的に見られる状態にて改善を行う、という2点に着目して優先順位をつけて作成していきましょう。

 

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